別サイトでこんな記事を書きました。
『フーコーの振り子の実験とは? 地球の自転を証明した非公認科学者』
その中で、フーコーの正弦則
T=24/sinθ T:振り子振動面が一周する時間、θ:緯度
を示したのですが、式の導出まではやっていません。
向こうのブログでは、数式を使わないようにしているので、こちらで簡単な導出をしてみます。
フーコーの正弦則の導出
フーコーの正弦則の証明は、当時の科学者や数学者が苦労したのですが、わかった後なら、できるだけ単純に示すこともできます。
ここでは、一番簡単だと思う方法で式を導出することにします。
めちゃくちゃ簡単です。
円錐を使う
これは、フーコーの振り子を別ブログで簡単に表すために使った図です。
こうやって作った円錐を地球にかぶせることを考えてみます。
円錐の頂角
下の図のような円錐を地球にかぶせます。
円錐と接する場所の緯度をθとすると、円錐の頂点の角度もθになります。
円錐展開図
円錐の展開図を作り、角度をφとします。
半径を1とすると、弧の長さはφになります。
この円錐を横から見てみましょう。
底辺は、円周がθの円の半径θ/2πで、側面は円弧の半径1です。
そして、頂点の角度がθです。
よって、sinθ=φ/2πとなります。
回転角
最初の図より、24時間で回転する角度はφです。
一周(2π回転)するのにかかる時間をTとすれば、
24:φ=T:2π
24・2π=φT
T=24・2π/φ=24/sinθ
と正弦則が出てきました。
ちゃんとした証明ではない
実は、これはちゃんとした証明にはなっていません。
振り子が円錐に書いた方向を向くということが証明されていないからです。
ただ、緯度が変わった時に振り子が一周する時間がどのように変わるのか、イメージはできます。
「おそらく、そんな感じだろうな」
というくらいなら、これで充分かと思います。