*この記事は2019年7月2日に投稿した記事の再掲載です。
ブログを始めたばかりで、SEO(検索エンジン最適化)と言われても何をすればいいのかわからないという人は多いのではないでしょうか?
検索エンジン? クエリ? 検索意図? アルゴリズム? 被リンク?
情報を探しても、難しいことばかり。
ピンとこないのは当たり前です。
野球に例えると、ボールを打ったことがない初心者が、バッティング理論の本を読んでいるようなものです。
かといって、SEOを無視して記事を書き続けていては検索流入は増えません。
そこで、初心者向けに「まずはここから始めては?」という第一歩を説明してみたいと思います。
検索流入を逃した失敗談
最初に自分自身の失敗談から書いてみます。
このブログに一番最初に投稿した記事です。
その記事のタイトルは
「うるう秒って何? 次回はいつ? 時間にまつわる不思議な話……」
となっています。
実はこの記事、最初に投稿した時のタイトルは
「うるう秒って何? 次はいつ? 時間にまつわる不思議な話」
でした。
どこが違うかわかりますか?
「次はいつ?」だったのを「次回はいつ?」に変更したのです。
その理由はこれ

Ubersuggestというサイトで、検索ワードのボリュームをみたものです。
VOLUMEの欄が、月間検索数の予測値です。
「うるう秒 次」で検索する人より、「うるう秒 次回」で検索する人の方が圧倒的に多いのです(といっても絶対値は小さいですが)。
そのことに気づいてタイトルだけでなく、記事中の「次」を全て「次回」に変更しました。
すると「うるう秒 次回」というキーワードでの検索流入が始まり、少しずつ順位も上がってきました(現在は2位に表示されています)。

記事の内容は全く同じで、ちょっと言葉を変えただけで結果が違ってくるのです。
最初から「次回」にしておけば、もっと検索流入があったはずなのに、それを逃したという失敗談です。
これがSEOの第一歩
この失敗例で、SEOのイメージが少し掴めたのではないでしょうか?
SEOというと、検索エンジンのシステムを知って裏技的なことをすることと思っている人がいるみたいですが、そんなものではありません。
SEOの基本は、
「こういうキーワードで検索する人のために書いた記事です」とGoogleに知ってもらうことです。
難しいことはありません。
ただ、そのためには利用者がどんなキーワードで検索するのかを知っておかなければなりません。
初心者におすすめの検索流入の増やし方

よく目にするSEOの情報は、ヒットを量産することやホームランを打つことを目的としています。
そのために、ストライクゾーンの球をどうやって見極めて、どのようなフォームで打つのか、というテクニックが書かれているのです。
でも、その感覚がわかるようになるためには、ある程度ボールを打たないといけません。
ですから最初は「ボールをよく見て打つ」ことから始めることをおすすめします。
キーワードを意識する
ボールをよく見てバットを振り続けると、選球眼もよくなっていきますし、バットに当たる回数も増えていきます。
でも、ボールを見ずにやみくもにバットを振っていると進歩しません。
この「ボールをよく見る」が「キーワードを意識する」に相当するのです。
まずは、キーワードを意識して記事を公開する習慣をつけることから始めることをおすすめします。
最初はボール球を振ってもスイングがめちゃくちゃでも関係ありません。
バットにボールが当たるという経験を積んでから、次の段階に進めばいいのです。
キーワードを意識する具体的な手順
初心者がキーワードを意識してブログを書く具体的な手順を説明します。
自分自身がこのブログを運営する上で実践してきたことです。
ブログのネタを決める
最初はブログのネタ探しです。
これは皆さんやっていることをそのまま続けるだけです。
「キーワードのボリュームやライバル調査からブログの内容を決める」といったプロレベルのテクニックは初心者を脱した後で考えましょう。
キーワードを調べる
ブログのネタが決まったら、必ずキーワードをチェックしましょう。
おすすめは、googlekeywordです。
※googlekeywordは2020年11月1に天寿を全うされて、ラッコキーワード(旧:関連キーワードツール(仮名・β版))へ吸収合併されました。
お世話になったお礼も込めてgooglekeywordでの説明はそのまま残しておきます。

書こうとしている記事のメインキーワードを入力します。
例えばタピオカの記事を書くつもりなら「タピオカ」と入力して検索ボタンを押します。
するとタピオカを含んだキーワードが表示されます。
ここに表示されるのは、実際に検索で使われたことのあるキーワードになります。

その中から、記事の内容に近いキーワードを探していきます。
タピオカのカロリーについて書く予定なら「タピオカ カロリー」というキーワードをクリックします。
すると「タピオカ カロリー」を含んだキーワードの一覧が表示されます。

そして、また記事の内容に近いキーワードを探します。
「自分が書く記事の内容を知りたい人は、こんなキーワードで検索するんだ」
ということを確認しておくのです。
できれば3語のキーワードまで落とし込みたいですが、記事の内容に沿ったキーワードがなければ2語でも問題ありません。
※【再】googlekeywordは2020年11月1に天寿を全うされて、ラッコキーワード(旧:関連キーワードツール(仮名・β版))へ吸収合併されました。
お世話になったお礼も込めてgooglekeywordでの説明はそのまま残しておきます。
天寿を全うされたサービスの紹介だけでは意味がありませんので、替わりに使える初心者でも使いやすいサービスを紹介します。
ラッコキーワード
まずは「ラッコキーワード」から。

キーワードを入力して検索すると関連するキーワードが表示されるのは、同じです。
Google、Bing、YouTubeでの検索キーワードの他、Yahoo!知恵袋のようなQ&Aサイト、周辺語、類義語なども調べることができます。
なお、1日あたり20キーワードを超えて検索するためには、登録が必要です。
Keyword Researcher
Keyword Researcherは、アレックスさんが運営する「ブログブートキャンプ」で提供されているツールです。

キーワードを入れて検索を押すと、

このように答えが返ってくるのは当然ですが(GoogleとYouTubeに対応)、

こんな感じの相関図まで表示されます。
初心者の間はあまりありがたみがわからないかもしれませんが、慣れてくると記事のグレードアップや新記事のヒントにも使える便利な機能です。
登録も利用回数制限もなく無料で利用できます。
検索ボリュームチェック
必須ではありませんが、検索ボリュームもチェックしておいた方がいいでしょう。
Ubersuggestを使うのが便利です。

「タピオカ カロリー 比較」というキーワードを選んだら、それを打ち込んで検索キーを押します。
すると検索ボリュームなどが表示されます。

ここでは「表示するデータがありません」となっています。
残念ながら「タピオカ カロリー 比較」というキーワードの検索ボリュームは小さいようです。
検索ボリュームが小さい記事は書かないという人もいますが、最初のうちは気にしなくてもいいでしょう。
googlekeywordで表示されたということは、数は少なくても検索する人がいるということです。
その人のために書きましょう。
ボリュームが少なくても検索に引っかかっていけばブログは成長していきます。
※ちなみに「タピオカ カロリー」の2語は検索ボリュームが大きいです。もし「タピオカ カロリー 比較」で検索流入が増えてくると、2語のビッグキーワードにも引っかかってくるかもしれません。
キーワードを意識して記事を書く
その後に記事を書きます。
ここまででやったのは、記事に合ったキーワードを見つけただけです。
ですから、記事の内容は変える必要はありません。
やることはひとつだけ。
「選んだキーワードを入れること」です。
一番効果が大きいのはタイトルなので、タイトルには必ずキーワードを入れましょう。
「タピオカのカロリー比較! 実は高カロリーだった」
みたいな感じです。
次に効果があるのが見出しです。
タピオカ、カロリー、比較、というワードを見出しの中に入れ込むようにします。
これで「タピオカ カロリー 比較」で検索する人のために書いた記事だとGoogleが認識してくれます。
記事を公開してじっと待つ
後は記事を公開するだけです。
検索結果に表示されなくても焦る必要はありません。
ブログを作って当分の間は検索にかかることがないのが普通だからです。
定期的に記事を更新していると3か月目くらいから検索に表示されるようになります。
検索流入が始まったらサーチコンソールで確認
検索流入が始まったら、サーチコンソールで検索ワードを調べましょう。
サーチコンソールでは、キーワードごとにクリック数、表示回数、検索順位が確認できます。

狙ったキーワードで表示されているか、検索順位がついているか、ひとつひとつ確認していきましょう。
順位が低くても狙ったキーワードで表示されていれば、まずは大成功です。
狙ったキーワードで検索に表示させるという経験を積むことが大事なのです。
狙いと違ってもOK
もちろん狙ったキーワードで検索表示されないこともあるでしょう。
それはある程度は仕方ありませんし、失敗でもありません。
どんなキーワードなら上手くいって、どんなキーワードではダメなのか、それを教えてくれる大事な材料です。
また、狙ったものとは違うキーワードで表示されたり、そちらの方が検索順位が高かったりすることもあるでしょう。
これはラッキーです。
それでまたひとつ勉強になります。
こうやって、サーチコンソールの結果を見て勉強になるのは、最初にキーワードを意識して書いたからです。
適当に書いていたら、結果を分析することもできません。
キーワードに対するセンスがアップ
実際に検索結果に表示されるまで、時間がかかることが気になるかもしれません。
面倒なことをして、沢山記事を書いて、いざ検索結果をみてもなにもわからない、そういう結果になりそうな気がして。
でも「記事を書くたびにキーワードを調べるだけ」でも大きな効果があります。
キーワードを調べると「こんなワードで検索するんだ」ということが客観的にわかります。
それを繰り返すだけでもキーワード選びのセンスは上がっていきます。
10記事書けば、10回真剣にキーワードを選ぶことになるのですから、それだけで大きく進歩するはずです。
キーワードを見ずに記事を公開していく人と、キーワードを確認してから記事を公開する人では、数カ月後には大きな差が出ます。
そして、その数カ月後にはキーワード選びの結果がフィードバックされて、ますます差が開いていきます。
キーワードを意識していないと「半年間ブログを続けたけどSEOについては何も進歩していない」「検索流入がほとんどない」そんなことにもなりかねません。
あらためてSEOを勉強する
この段階までくると、
「もっと検索順位を上げるにはどうしたらいいのか?」
「もっと検索ボリュームの大きいキーワードを見つけるにはどうすればいいのか?」
という欲が出てきます。
その時点でもう一度SEOについて調べてみましょう。
世に出回っているSEOの情報には、まさにそのことが書かれているからです。
最初に読んだときにはピンと来なかった情報が、この段階までくればはっきりとわかるようになっているはずです。
基本から応用へ
SEOの情報を検索すると、最初にキーワードを選定して、その検索意図を考えて、記事を書くという順番で説明しているものがほとんどです。
初心者がいきなりできるものではありません。
この記事で書いたのは、最初に記事を決めて、それにあったキーワードを見つけるという方法です。
順番が正反対です。
記事内容からキーワードを決めるやり方が基本で、キーワードを先にするのは応用編だと思います。
最初のうちは基本に従って、経験を積んでから応用編に進むのが王道ではないでしょうか?
バットにボールが当たるようになってから、ヒットを量産したりホームランを打ったりする方法を調べて実践するのです。
このブログの検索流入

自分自身、まだヒットを量産したりホームランを狙ったりする技術はありません。
このブログも、まだ4カ月月目ですし記事数も100に達していません。
内容も検索ボリュームが大きいテーマを扱ったものでもありません。
それでも、5位以内に表示されるキーワードは200以上ありますし、検索流入メインで月間3万ページビューを超えることができました。
これは、基本に従った結果だと思っています。
最後になりましたが、この記事が少しでもブログ運営の参考になれば嬉しいです。