”アレクサンダー・グラハム・ベル”
電話の発明者で、ベル電話会社(現在のAT&T)の創設者として有名です。ベル電話会社の研究開発部門だった「ベル研究所」は、これまで7つのノーベル賞を獲得していますし、音の大きさを示す「デシベル」にもベルの名前が使われているほどです。
発明家としては、同い年のエジソンの方が有名かもしれませんが、ベルの残した業績は偉大なものです。
この超有名人”ベル”は、あの超有名人”ヘレン・ケラー”と強いつながりがあったことをご存知でしょうか?
アレクサンダー・グラハム・ベル
ベルとヘレンケラーとの出会いを語るためには、ベルが電話を発明する根底にあった出来事から始めなければなりません。
ベルが電話を発明したのは、偶然や思いつきではありません。ずっと声を伝えることに興味と情熱を注いできた過去があったのです。
母親の聴覚障がい
ベルは幼い頃から、好奇心旺盛で発明の真似事のようなことをしていました。
そのベルにその後の運命を変える出来事が起こります。彼が12歳の頃から母親が聴覚を失い始めたのです。
ベルは何とか母親と会話をしたくて試行錯誤した結果、母親の額に口を当てて大きくはっきりした口調で話すことで、ある程度母親が聴きとれることを発見します。そして、音響学を学び始めたのです。
口の動きを見て言葉を判断する読唇術や、聴覚障がい者に口の動きを教えることで言葉を話せるようになる技術などを磨いていきます。
彼の好奇心が音声に向けられたのは、このような背景があったからです。
ヘレン・ケラーとの出会い
1872年に、ベルは母親との出来事を活かしボストンで聴覚障害者に視話法を教える学校を作ります。
そこで、まだ幼かったヘレン・ケラーと出会うのです。
1887年、ベルはヘレン・ケラーの人生を変える重大な仕事をします。
アン・サリヴァンを家庭教師として紹介したのです。
ケラーとサリバン先生を引き合わせたのがベルだったのです。このことがどれほどヘレンの人生に影響を与えたことでしょう。
電話機の発明
ベルが電話を発明したのはヘレンと出会った後、1876年のことです。
この時電話の初歩的な原理は知られており、音を聴けるような電話機も知られてはいました。
ベルは音響学の知識を活かして世界で初めて対話可能な実用的な電話を発明したのです。
ベルの人生は「声を聞くこと」「会話すること」に捧げられたと言っても過言ではありません。
有名人と有名人の不思議なつながり
アレクサンダー・グラハム・ベル
ヘレン・ケラー
2人とも知らない人はいないと言っていいほどの有名人です。
名が知られた理由は全く違い、接点があるようには思えません。そのふたりにこんな歴史があったというのは、不思議な縁を感じますね。