以前に「珪藻土の構造と吸水する原理や仕組みを簡単に説明してみる」という記事を書きました。
それを読んでくれた読者さんから「珪藻土バスマットのおすすめはないですか?」というメールを頂きました。
そこで、理系らしく機能重視でおすすめバスマットを紹介したいと思います。
※機能よりデザインを重視する人には参考になりませんので、他を当たってください。
珪藻土マットの調査基準
まず最初に言っておきますが、多くのメーカーのバスマットを使って比較したわけではありません。
理系なので、色々取り寄せて実験してみたい気持ちはありますが、金銭的な問題もあり……
なので、手に入る情報からおすすめを選んでいます。
「大切な人にプレゼントとして贈るならどれを選ぶか?」
という視点で調査した結果だと思ってください。
安物の珪藻土バスマットは使えるのか?
1,000円代で買えるような安物のバスマットでも、バスマットとしての機能は果たします。
ちなみに、今一人暮らしをしていて、実際にディスカウントショップで買った安物を使っています。
バスマットの上で足ふみすれば、足の裏の水分を吸収してくれています。
ひとりではなく、家族が続けて風呂から上がるような場合には、吸水しきれないこともあるかもしれません。
でも、ひとり暮らしなら安物でも使えることは実証済みです。
安物珪藻土バスマットの欠点
安物の珪藻土バスマットは、壁材の珪藻土ボードを切り出したものがほとんどです。
元々バスマット用に作られたものではないのです。
ですから、吸水量や吸水速度は、バスマット用に作ったものには到底及びません。
以前、家族で住んでいた時には、ちゃんとした珪藻土バスマットを使っていましたが、吸水の速度は段違いです。
単にバスマットとして使うだけなら安物でもいいのですが、すっと吸水してくれる時の爽快感は全く別物です。
自分が人にプレゼントするのなら、この爽快感を味わってもらえるものを選びます。
安物にはアスベストが含まれている?
安物の珪藻土バスマットには、アスベストが含まれているという記載を目にします。
これは、中国産の建材にアスベストが含まれている可能性が否定できないので、そこから切り出して作ったバスマットにも含まれている可能性がある、ということのようです。
日本では、アスベストが0.1%以上含まれているものは、製造・輸入・譲渡・提供・使用の全てが禁止されています。
アスベストが含まれているものを輸入することは違法なので、あえてアスベストが含まれている建材を使うことはまずありえません。
ただ、中国の同じ工場内でアスベストを使った建材を製造していれば、混入の可能性は否定できないことも確かです。
日本産に関しては、そのような心配もありません。
混入させようと思っても、アスベストを手に入れることができないのですから。
≫≫アスベストとはどんなもので、何が問題なのか?過去の話で片付けられない理由
珪藻土バスマットのアスベスト混入問題(2021年1月追記)
2020年12月、ニトリで販売された珪藻土製品の一部に基準(0.1%未満)を超えるアスベストが混入していたということが発表されました。
詳細は不明ですが、中国の建材メーカーの珪藻土ボードにアスベストが含まれていたようです。
同じ工場でアスベスト入りの建材を使っていて、それが混入したという情報もあります。
最初に輸入するときに検査していたとしても、こういう形の混入ならアスベストの含有量に増減があるので、基準を超えるものがあってもおかしくありません。
中国製の珪藻土建材には、アスベストが含有されている可能性があることは、(この記事にも書いてある通り)公然の事実だったので、きちんと管理して欲しかったと、残念に思います。
爽快になる仕組み
足の裏がすっと乾いていく感触が爽快感の元です。
珪藻土バスマットの上に水分が付着すると、珪藻土の隙間に水が浸透していきます。
この状態は、隙間に水があるのでバスマットは濡れた状態です。
足の裏についていた水滴などは取れますが、濡れた板の上にいるような感触が残っています。
その後、隙間にあった水が珪藻土に吸収されます。
すると、さらっとした感触になり、爽快感を味わえるのです。
バスマットの爽快さを決める性質
どれだけ早くさらっとした感触が得られるのか、これが爽快さを決める因子です。
これで、バスマットに求める性質が決まりした。
「水分の吸収が速い珪藻土を使ったバスマットが爽快」
後は、吸水速度の速いバスマットはどれか? と調べるだけです。
吸水速度No.1は?
吸水速度の速い珪藻土バスマットなら「足快バスマット」です。
”なのらぼ” というページで詳細に説明されています。
快適で心地よい機能。吸水スピードNo.1
珪藻土の持つ微細の穴を特許技術によって、より小さくより多い構造へと進化。
他社の商品と異次元のレベルにある吸水力は、濡れた足が吸い付く感覚を覚えるほどです。
さらに、臭いを飽和させず分解する機能を持つ点も、当社商品だけの特徴です。
吸水スピードNo.1とはっきり書いてあって、それを実現させた方法も明確です。
”nano tech 2008 年国際ナノテクノロジー総合展・技術会議”で、「環境・エネルギー部門の大賞」を受賞した特許技術を使って、珪藻土の吸水量と吸水速度をさらにアップさせているのです。
とりあず、特許も調べてみて、それらしき特許も確認しました(特開2009-023864)。
吸水速度は、珪藻土バスマット認定基準(15ccの水を60秒以内に吸水)の半分以下の時間で吸水するとのこと(なのらぼ商品の特徴より)。
吸水速度で選ぶなら、これが一番でしょう。
メーカーは?
製造メーカーは、宇部興産建材株式会社です。
と言っても知らない人が多いのではないでしょうか?
それもそのはず、生活用品のメーカーではなく、原材料のメーカーなのです。
企業に材料を売っている会社で、消費者に直接販売することは、ほとんどありません。
そのため、一般消費者には会社名が知られることがほどんどないだけです。
逆に言えば、材料のメーカーだからこそ、バスマットに適した珪藻土原料を作れたのです。
もし、自分が大切な人にプレゼントするなら、間違いなくこれを選びます。
この記事が参考になれば嬉しいですのですが。