ゴルフをされますか?
以前の記事で「コリオリの力」という見かけの力の話をしました。
北半球では、動いているものがだんだん右に逸れていくというものです。
≫≫コリオリの力とは何か? 北半球で台風が反時計回りになる訳
ということは、北半球ではゴルフで打ったボールも右方向にずれる、つまりスライスするということになります。
その場合、コリオリの力がどのくらい影響するのか計算してみました。
コリオリの力とは?
コリオリの力というのは、地球が自転していることで発生する見かけの力で、台風の回転の向きを決めているものです。
地球の外からみるとボールはまっすぐ飛んでいるのに、その間に地球が自転してしまうので狙った位置からずれると考えればわかりやすいかもしれません。
詳しくは別記事『コリオリの力とは何か? 北半球で台風が反時計回りになる訳』を参照してください。
緯度との関係
コリオリの力が一番強く働くのは、北極点、南極点です。
北極点では、ボールが右方向にずれていきます。
緯度が低くなると、ずれ方が小さくなっていき、赤道ではずれがなくなります。
南半球では左方向にずれていき、南極点でずれが一番大きくなります。
ゴルフへの影響はどれくらい?
コリオリの力は、ゴルフにどのくらい影響するのでしょう。
ちょっと計算してみました。
場所はコリオリの力が一番大きい北極点とします。
秒速60メートル(時速216キロメートル)で、300ヤード飛んだボールはどれくらいスライスするのでしょう?
計算結果は「約9センチメートル」
ゴルフボール約2個分です。
北極ではなく東京なら「約5センチメートル」
まっすぐ飛ばしても、物理的にこれだけスライスするのです。
あまり影響がない
300ヤード先で数センチメートルのずれなので、普通はコリオリの力まで計算してプレイする必要はないでしょう。
風の影響の方がよっぽど大きいですから。
数センチのコントロールが必要なパットでは、コリオリの力は無視できる程度です。
でも、地球の自転がもっと速く、コリオリの力が大きければ、ゴルファーはゴルフ場の緯度を知って、コリオリの力を計算してプレイしなければならなかったかもしれませんね。
風を完全に読める精密機械のようなゴルファーが登場する漫画なら、コリオリの力を計算するシーンがあってもいいかも? と想像してしまいます。
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