二酸化炭素(CO2)は温室効果ガスと呼ばれ、地球温暖化の原因だと言われています。
この「温室効果ガス」とは一体どのようなもので、どんな種類があるのでしょうか?
温室効果の仕組みと温室効果ガスの種類について、簡単に見ていきましょう。
温室効果ガスとは?
温室効果ガスというのは、「温室効果」を示す気体のことで、地球の温暖化を進めるとされているガスの総称です。
まずは「温室効果」について説明してみましょう。
温室効果とは?
地表には、太陽の光が降り注いでいます。
『放射冷却とは何か? よく晴れた日の早朝に冷え込むわけ』という記事でも説明しましたが、太陽から「放射」という形で熱を取り入れていることになります。
同様に、地表も「放射」をしていて、主に赤外線の形で宇宙空間に熱を放出しています。
もし大気中に赤外線を吸収してしまう物質があると、地表からの放射を邪魔して宇宙空間に熱を放出することを妨げてしまいます。
これを「温室効果」と呼びます。
温室効果ガスとは?
温室効果ガスというのは、温室効果を示す気体のことです。
ですから、赤外線を吸収する気体は全て温室効果ガスになります。
温室効果ガスは、二酸化炭素(CO2)だけではないのです。
温室効果ガスの種類
温室効果ガスとして、二酸化炭素以外によく知られている物質にメタンガスがあります。
天然ガスの主成分で、人間のおならや草食動物のげっぷにも含まれているありふれたガスです。
≫≫メタンハイドレートと地球温暖化の関係 メタンは温暖化を促進する?
また、オゾン層を破壊することで知られるフロンの替わりに作られた代替フロン「ハイドロフルオロカーボン」も、高い温室効果を示すことが知られています。
その他、国連気候変動枠組条約と京都議定書で扱われている温室効果ガスとその特徴が『全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト』に記載されていますので、引用しておきます。
地球温暖化係数とは
上の表に「地球温暖化係数」という項目があります。
これは、ガスが同じ質量存在したときに地球温暖化に及ぼす影響を、二酸化炭素を1として表したものです。
メタンが25ということは、メタンは二酸化炭素の25倍も地球を温暖化させる効果があるということです。
ハイドロフルオロカーボン類では、二酸化炭素の1,000倍程度、六フッ化硫黄に至っては二酸化炭素の22,800倍もの温室効果があります。
もちろん、二酸化炭素は排出量が桁違いに多いので、その分影響が強いのですが、世の中にはもっと温室効果が大きいガスも沢山あるのです。
地球温暖化を防ぐには、二酸化炭素だけを考慮するのでは不十分なのかもしれません。