このブログ ”Tidbits 知識の欠片” の記念すべき50記事目です。
区切りがいいので、趣向を変えて「知識の欠片」を線で結ぼうという話をします。
単に欠片を集めるだけでなく、欠片同士をつなげていくと、もっと面白いことになると思っているからです。
知識は点ではなくつながっていくもの
知識というのは、ばらばらに存在するものではなくて、多くの知識が網の目のようにつながっていくものです。
知らないことをネットで検索して、答えを見つけて終わり、というのは勿体ないような気がします。
周辺の知識と合わせることで、より深く、より確実に理解できて、何しろ面白いですから。
知識のつながりを重視したい
このブログでは、知識の欠片同士をつなげるよう心掛けています。
ブログ内で知識のネットワークを作っていきたいと思っているのです。
いくつか例を出して説明してみたいと思います。
時間に関すること
このブログの最初の記事は「うるう秒」に関するものです(うるう秒って何? 次はいつ? 時間にまつわる不思議な話)。
単純に「うるう秒ってなんだろう?」という疑問に答えた記事です。
それとは別に「GPS」についての記事も書いています(GPSとは何? その仕組みをわかりやすく解説してみた)。
このふたつの記事は、別と言えば別の知識です。
でも、つながっています。
GPSの仕組みを説明しましたが、GPSを実用レベルにするためには、時間を精密に測定しなければなりません。
そこで、原子時計という正確な時計を使った「国際原子時」を利用しています。
元々、時間は地球の自転周期を元に決めてましたが、精密に測ると地球の自転速度は変化しています。
ですから、地球の自転周期と原子時計での時間と少しずつずれていきます。
そのずれを最小限にするために、国際原子時にうるう秒を入れて補正しているのです(うるう秒補正したものが協定世界時)。
- GPSで位置を知るためには地球の自転よりも正確な時間が必要
- その正確な時間と地球の自転にずれが出る
- ずれを補正するためにうるう秒を入れる
といった流れです。
こうやって、つなげて考えたら面白いと思いませんか?
その正確な国際原子時をどうやって決めているのか? ということも記事にしています(国際原子時とは?時刻はどうやって決めているのか)。
物質に関する例
他にも時間に関係するものとして、クォーツ時計の仕組みの記事も書いています(クォーツ時計の原理と仕組み 世界を変えた日本の技術)。
このクォーツ時計の「クォーツ」は水晶のこと、物質名でいえば「二酸化ケイ素」です。
「二酸化ケイ素」は、最近バスマットなどではやっている「珪藻土」の成分でもあります(珪藻土の構造と吸水する原理や仕組みを簡単に説明してみる)。
「珪藻土」は、ノーベルが発明した「ダイナマイト」のキー物質でもあります(ノーベル賞とは何? 歴史、賞金額、日本人受賞者を総まとめ)。
クォーツ時計、珪藻土、ダイナマイトというつながりです。
珪藻土の吸水の仕組みと対比して「活性炭」を説明した記事もあります(活性炭とは何か? 匂いや異物を吸着する仕組み)。
この二つは、物質ではなく形状でつながっているのです。
その他、詳しい説明はしていませんが、「アスベスト」(アスベストとは何?特性と有害性から問題点をわかりやすくまとめてみた)や、「光触媒」(光触媒とは何か?効果や原理をわかりやすく説明してみた)も、このあたりにつながってきます。
人体への影響
化学物質の人体への影響は、今後も語っていきたいテーマです。
世の中に「安全な物質」と「危険な物質」があるとか、「体にいい物質」と「体に悪い物質」があるという単純な区別をすることに警鐘を鳴らしたいという想いがあるからです。
それに関する記事として「フロン」「オゾン」「アスベスト」「有鉛ガソリン」「ダイオキシン」などをすでに取り上げています。
もう少し増やした後で、まとめて考察した記事を書きく予定にしています。
それで、ひとつのテーマとしてまとまるはずです。
情報と熱力学について
今までの記事の中で、「熱力学」という言葉が何度か出しています。
そして「情報」というキーワードもよく使っています。
この辺りは、りけいじん自身が一番興味を持っている分野なのです。
自分の中ではつながっている話題なのですが、範囲が広くて核心部は難しいので、周囲の外堀を少しずつ埋めていっている段階です。
いつか、このメインテーマの記事が一気につながっていく、そんな形を夢見ています。
ただ、自分のライフワークみたいなものなので、先はまだまだ長いですが。
カテゴリの垣根も越える
このブログでは、カテゴリを、物理、化学、数学などにわけています。
これは、便宜的なものです。
実際には垣根はありません。
物理と化学と数学がつながるというのは、珍しいことでもなんでもありません。
一見他とは無関係に思える記事でも、いつか何かとつながっていく、そんなブログにしていきたいと思っています。
理由は「その方が面白そうだから」それだけですが。